旅恥14

 
 昼12時に目が覚めた。フロントに行ってゆっくりコーヒーとコーラを飲んだ。3日目にしてやっと動く気力が出てきた。今日はこのサモシール島を探検することにした。

 この島はそんなに大きくなく道は沿岸を沿うように続いている。環状になっている。一周してみるか。気付けにビールを一本。

 時計と反対周りに出発した。少し歩くと建物がなくなり畑の連がりが多くなる。ガキが3人近寄ってきた。

 hai! ドラッグ要るかい
 どんなアイサツだよ
 いろいろあるぜ。ハッシッシ、マリファナ、何がいい?
 お前ら学校どうしたんだよ
 行ってきたよ

東南アジアの小学校は午前の部と午後の部に分かれていて、どちらかに行けばいいことになっている。毎日が土曜日なのだ。

 他にマッシュルームもあるぜ
 要らないって(ちょっと気になるが…)
 女はどうだい?

笑ってしまった。子どもが女性を仲介するとは…。

 そんな暇ないんだよ(ちょっと気になるけど)
 何してんだい
 この島を探検しているんだよ

子どもたちは顔を合わせて不思議な顔をしている。

 どうして?
 どうしてって、宝物を探しているんだよ
 えっ!? マッシュルームはオレラが採って来るよ
 お前らには夢がないのか
 とにかく、ここにはなにもないよ それよりドラッグはどうだい?

 ここは行政の手が届かないらしくここの来る観光客もそれ目当てのバッグパッカーが多い。一度パトカーに乗った警官を見たが、昼間からビールを飲んでいた(人のことは言えないけど)。

 ガキがうるさいので引きかえして今度は時計周りに歩いた。こちら側のほうが栄えているようで白人の叫ぶ声が宿々から聞こえてきた。みんなドラッグやってハイになってるのかな。  
 
 島は小さいが平坦ではなく坂道になっており歩くのがつらい。15分ほど歩くと崖があり眺めが最高だった。近くにレストランがあるのでそこで一休みすることにした。  そこでマジックマッシュルームを食べるのだがコトのてん末は次回に!