「まあ」の機能-再考-

あってもなくてもよさそうな言葉って沢山あります。
「まあ」もそのひとつのように思えますが、なぜそれを使うかっていうところに
言語の面白みがあります。いくつか見ていきます。「まあ」の機能
 
 A先生:談話上にあるある会話の想定をやめるマーカ
 「まあ、いいじゃないか」

 簡単に言うと、もうそれ以上そのことについては考えるのやめる印

 B院生:ある想定のスケール上での上限を設定し、その想定が上限じゃないことを表す
  「まあ、そういうことです」

 簡単に言うと、聞き手に行っていることは100%じゃないですよという印

 C院生:ある想定に関係するいくつかの想定が導き出されたことを表す標識
  「まあ、そうなんですけど、~~」

 簡単に言うと、この話はこれだけじゃなく、伏線もあるのだよという印

まあ、C院生っていうのは私なんですけど、みんななんとなく、同じようで違うようで、

そこで、一発解消。「まあ」の機能:談話上の想定を調整している印

 談話上でそれに関係する(特に否定的)想定を調整しながら自論を進めていることを表してます。

 「まあ、Aですが、B」 AにはBの否定的な想定がはいることが多いです。

 「まあ、まあ、まあ、」 喧嘩している二人に仲裁者が言う言葉ですが、それぞれの主張を考慮していることを表しています。

 大学などの先生の講義で「まあ」を使う人が多いのはそれだけの想定が沢山あるということですね。

 また、加藤先生に「まあ、M君はM君だからねえ」と言われそうです。