ルとタとテイル

『自然な日本語を教えるために』(ひつじ書房)、読んでます。
 
テンスとアスペクトの概念ではなく、話者の「見え」と刺激に対しての処理の違いで
「ル」「タ」「テイル」を説明しています。
 
「ル」は「既に出来(しゅったい)して、眼前に存在や状態が認知される場合や、話者から見て出来が見込まれる 
     場合に用いられる:101」
 
 ①あ、田中だ。絶対、鈴木さんの隣に座るよ。・・・ほらね。
 
「タ」は「自体の出来(開始であれ、完了・終了であれ)や、エピソード記憶化されている事態あるいは体験などを
    イマ・ココで認知した瞬間を捉えた時などに用いられる:101」
 
 ②<何かを探して発見した> あ、あった!(??あ、ある!)
 
 ③えっと、田中さんでしたっけ?
 
「テイル」は「認知的・心理的時間が拡大され、発話者・観察者の注目度が高いことが表現される:99」
       「結果に基づく推論:104」
 
 ④小林一茶はこの地を訪れている。(≒訪れた)
 
 ⑤??私はこの地を訪れている。(推論する必然性がないため)
 
 ⑥AはBと関係します/関係しています。(注目度の問題か?)
 
面白い視点ですが、まだしっくり来ないのが実情でしょうか。簡単に反論が見つかりますから。