日本語教育の中所得国のわな

経済の用語に「中所得国の罠」というのがあります。

発展途上国では労働賃金が安いため、先進国の企業が
 その国で生産ラインを作る。
②そのことによって、新しいシステム、品物、人材が集まり、経済が上がり、
 発展途上国から先進国2軍入りする。
③技術、人材、システムすべてが借り物のため、経済がそれ以上上がらない。
④しかし、労働賃金、税金等が上がり、先進国がよりやすい賃金の国を求めて
  撤退する。
⑤借り物の技術、人材、システムすべてもなくなり、経済が落ち込む。

この動きはカイガイの日本語教育にも当てはまるような気がします。

現地の教師は盲目的にテキストを使い、PPP至上主義、現状維持のみを
気にしているように見えます。教育レベルは上げるものではなく、入って来た学生の
如何によるものだと思ってるのではないでしょうか。「今年の学年はどうのこうの」
が教育レベルと等しくなっています。

現地には2つのフェースがあります。一つは赴任した日本人教師が変わると、ガラッと様子が変わる
現場。二つ目は現場が硬直してしまって、日本人教師を、切れたら補充できる電球の頭と考えている。

どちらもある程度長い教育の歴史が作ったものです。