『認知的アプローチから見た第二言語習得』を読んで

読書感想文の2です。

日本語教師のための新しい言語習得概論』(2004)の第二弾として出たのかな。

(2004)をもう一度読んでから、『認知的アプローチ』を読もうかと思ったけど、
読み返ししませんでした。
でも、基本的なところは(2004)で補って、読むといいと思います。

内容は、理論先行じゃなくて、実験の結果を出せよ、それが本分だろうと言ってます。

まだ、ここがわかっていませんよ。というのがきちんと示されていて、これからこの辺りの研究をしようとしている人には非常に使える本です。

でも、日本語教師からすると(こっちとしたら)、まあ、確かにそうなんですけど、
Aの結果は是です、Bの結果は非どう考えたらいいねんな?となります。

例えば、「構造的インプット活動」というのをあるそうですが、「おっ、行けるな!」と思い
さっそく色マーカーで印をつけたんですが、読んでいくうちにほんとに効果があるのか
ないのかウヤムヤウヤムヤ…。

当たり前ですよね。実験結果は白とも黒ともつかないのが普通ですよね。ねえ?

変数をなるべく少なくしていかなければならないんですが、実験のためだけのクラスを作るしかないですよね。これはもう教師にはできないですね。とにかく統制群つくるのもちょっとねえ…。

で、リキャストと誘導(プロンプト)。どっちがいいんだ!どっちもいいのか。
説明が易しいものには誘導を、複雑なものにはリキャストを、ぐらい…得られました。