『語用論研究法ガイドブック』を読んで

第1章から10章まで、◯◯語用論として、各筆者が書いてます。

第1章の総説は加藤先生で、読んでいると
先生の講義を聞いているようでした。
思い出すなあ。それから、もっと真剣に聞いとくべきだったなあと
今更ながら反省。

第5章、対照語用論。「ヘッジ」についてのところ、
面白かったです。日本語母語話者と外国人日本語学習者の
ヘッジの使用の違いを調べたものです。母語話者は
「命題の不確かさ」よりも「発話内緩和」を多用していると
いうことです。

第7章。関連性理論の章を楽しみにしていたけど、
「赤ちゃん研究」になっていました。
まあ、それでも面白かったけど。

第8章、応用語用論。研究のやり方を解説。
多肢選択アンケート(DCT)と口述式談話完成テスト(OCDT)の
違いなどを分かりやすく書いてありました。
ページ数の関係があるのかもしれませんが、もうちょっと
たくさん書いてほしい章でした。

それぞれの章は大変興味深いですが、ちょっと物足りない感じがしました。
2冊に分けるとかして、各章のページ数を増やしたら、もっと深い内容になったと
思います。