声を出して本を読むと脳が活性化され、痴呆症に効くといわれています。活性化っていうのは脳が働くというぐらいでいいと思います。その活性化の具合は計算しているときと同じぐらいだそうです。
ある実験で小学生に20分音読させた後に字を提示して覚えさせると、音読をしなかったグループよりもたくさん覚えられたといく結果がでました。
つまり、音読することにより脳のエンジンをふかせて、いつでも動かせる状態にしたということでしょう。
本を読むのが遅いからもっと速く読みたいと思う人は結構いるようです。速く読む人と何が違うのでしょうか。速く読む人は字を見てすぐに意味を取り出せることができる人だと言う学者もいますが、実は速く読む人も音に一旦置き換えて意味を取り出しているそうです。
1.字「コーヒー」→音[koohii]→意味
上のサイクルは同じだというんです。でも、漢字に関しては1のルートではなく、2のように音に変えずに直接たどるルートもあります。
2.字「日本」→意味
これはなんとなくわかりますね。漢字の読み方がわからなくても大体の意味をつかんで次に行きますね。
上の2つのルートがあることを考えると2のルートが速く読めるかどうかの鍵を握っているということになります。例えば「深層失読症」をいちいち音声に変えてから意味を取り出すのではなく、直接字を見て意味を取り出す作業をすれば速く読めるということですが…
そのような作業を意図的にやろうとしても無理なんです。それができるのはよく知っている領域の話題などです。「深」だけよめば後の4文字はすっ飛ばすことができます。例えば自分の名前が書かれていれば一時一時を音に変えていませんね。それと同じです。