ので!!

 
 「メタ言語」ってロボットの言語のようですねえ。

「メタ」とは「上位」という意味で、「上位の言語」です。

 つまり、ある言語を説明する言語です。文法もメタ言語に入ります。第一言語メタ言語の知識が明示的ではないですが、第二言語学習者はメタ言語が明示的に教わります。

 要するに、母語の意味は直感に頼っているが、第二言語はその字義的意味を酌んで使用されている(または教えられている)ということです。

 例えば下の例文を見てください。

 1)頭が痛いノデ 休んでもいいですか?
 2)頭が痛いカラ 休んでもいいですか?

 日本語母語話者(1)と(2)の違いをどう説明するでしょうか。多分、「ノデ」は丁寧で「カラ」は丁寧ではないと答えるでしょう。確かに下の(3)はおかしいです。

 3)?花粉が入るノデ 窓を閉めろ!
 4)花粉が入るカラ 窓を閉めろ!

 母語話者は過去の使用場面(言語経験)から「丁寧」とノデが結びつくと捉えるのです。

 学習者はそうは教わらず「カラ」は原因・理由を積極的にアピールするときに使い、「ノデ」は前件と後件が何らかの結びつきがあることをつなげるものだと教わります。

 明確な因果関係を表したくないときに「カラ」を避けて「ノデ」が選ばれる、ネガティブフェイスの維持のために使われるのです。よって命令形などのようなFTAを犯す発話行為にノデが使われないことがうなずけます。

 第一言語第二言語メタ言語が違う構成の仕方をしているのがわかります。

 日本語教師はそのような違いや学習者の母語と日本語の違いをも考慮に入れて学習者が自分なりの中間言語を発達させる手伝いをするのです。