「ある」の新規情報と「です」の規定

A.トイレはあそこにあります は

 A’トイレはあそこです。

 と交換できます。

 じゃあ、「あります」は「です」で置き換えればいいのであってその存在は必要ないのか??

 日本語の「あります」「います」は外国人学習者にとってどうでもいい区分けです。

 有情物は「いる」、無情物は「ある」と教えても学習者は「ある」をベースにするようです。つまり、

「います」が有標なのです。だから「います」を「あります」という間違いがあるが、その反対はないと

いうことです。

 閑話休題。今、期末試験の真っ最中ですが、気になったことあります。

 <ふるさとを話す>

 S1:タークには「ピロスー」という有名な滝があります。
 T :へー、そうですか。
 S2:世界で8番目に大きい滝です。/#(意味が変わる)世界で8番目に大きい滝があります。

 S2はS1と同一ですが、「あります」を使うと、「ピロスー」という滝がいくつかあり、「その中のひ

とつ」という解釈と、「ピロスー」以外の滝という解釈になります。

 音韻論→形態論→統語論 の次の段階で捕らえないとこの非文が説明ができません。談話論という言い

方がありますが、どうもしっくりこないような…。

 で、初級レベルで上の違いを説明したとして、そのレベルの学生に対して、理解→使用 につながるか

疑問です。