『日本語教師のための雑談指導のススメ』を読んで

前回の『雑談の招待』のメイン本です。

この本は、「おわりに」で書いてあるとおり
「本書で紹介した内容を学習しても、日本語能力試験(JLPT)の点数が上がることは
まずないでしょう」 ですが、
「『雑談力』をアップすることは学習者一人ひとりの日本滞在中の「幸福感」を上げることに
直結しているのです」 ということで意義がある本です。

縦方向にしか考えていない(私の)頭に横方向の必要性を感じさせました。
縦方向とは初級から中級へ、中級から上級へというように成績に付随した上達。
横方向とはその話者の存在に付随した言葉の広がり。

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教師は「話者の意思伝達」のし方に気が行ってしまいますが、実は「話者の存在」
「相手への配慮」など文単位ではなく、談話単位、文脈単位で、簡単に言うと
「事件(会話)は現場(個と個のいる所)で起きているんだ!」的なことを忘れがちなのではないかと
思った次第です。